I was stage gazer

星を追う

Glorius!

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本当に良かった…可愛くて凄く愛おしくなった。

www.glorious-stage.com

世界一オンチな歌手!の実話で〜って冒頭で説明あるけど本当に実話なんだ…凄いな〜篠井さんの演じるマダムの可愛らしさと絶妙な外し具合が本当に最高で不快にはならなくてちょっとくすってしちゃう様なオンチ。たまにうますぎてしまうのも篠井さんが本当はお上手だから…で映像では拝見した事があるけど生で見た篠井さんが本当に素敵だった、役のせいもあるけど本当に凄くチャーミングで…水田さん演じるゴスメとの関係も本当に好きできゅんとした

最初はお金のためにマダムのピアノの弾いていたゴスメがマダムと過ごす内にマダムのためにピアノを弾きたい!ってなる、のが本当!!!!お給料はレストランでピアノ弾くお仕事の3倍よ、って言われてニヤッとした表情からの一転して本当にマダムの事が好きなんだな、大切に思ってるんだなって感じさせる表情が本当良かった。マダムの手を握って励ましてあげるのとかハグしようとして羽ついてるのって断わられるのとかとっても可愛いかった

リサイタルでアンチマダムの攻勢に遭った時に上手くマダムを庇えないんだけどそれでもゴスメがマダムを本当に大切に思ってるというのが伝わってきたし踊りませんか?って聞くの本当〜〜〜!!!欲を言えばもっと自然に密着して欲しかった不思議な距離感。

"夢を諦めない気持ち"とか"愛"(男女のそれではなくて)とか言葉にすると陳腐に見えてしまう事に本当に感動してしまったし凄く愛おしいなぁって思える作品だったので本当に良かった。

何気にいちばんすきだったのがマダムに若い男のウェイターと一緒にタクシーで帰るのを見たって言われてあなたの結婚式を楽しみにしてるのよ〜って言われて微妙な表情をするゴスメだったんだけどあのゲイ設定はなんだったんだろう???時代的にゲイバレ=死くらいの時代なのかなと思ったけどあの設定の理由が気になる…気づいてて知らなかったフリをしてくれたというかそもそも気づいてなかったマダム…あなたの結婚式のために帽子を買ったのよ〜!とか言うお節介マダム本当可愛い。こういうおばちゃんいるなっていう絶妙感…

最初客席から登場するゴスメが花束持ってて顔の良い男に花束持たせるの最高〜〜!ってそれだけでテンション上がったあとピアニストの役なのに鍵盤を弾かなくて(弾くフリを鍵盤の上でする)側で本当のピアニストの方が居て伴奏が生演奏なのが本当に良かった!キーボードだったけどストプレで生演奏なのとても良い… 

ゴスメが誤魔化し紛れにあなたの目は母を思い出します〜って言った言葉が後々本当の事になってしまった様なゴスメとマダムの擬似親子愛の様な関係というか(かな?)本当にマダムがなぜ人に愛されるかってマダム自身がまっすぐに人に対してもそうだし音楽に対しても愛を持っているからだなというのが本当に素敵だった。

ひたすら愛おしい気持ちに溢れてしまう様な作品で本当に素敵だった〜としか言えないけど東京富山金沢大阪横浜と回る謎スケジュールが本当不思議で地方公演は大体平日1公演なのが勿体ない…やっぱりこういう舞台好きだな〜と思ったからこれからも気にして見に行きたい。

CATプロデュースの作る作品が好きなんだけど今年はスーツの男たち、リメンバーミー、I LOVE A PIANO、Glorious!、で4作品かな…?どれも面白くて行って良かったってなったのでこれからも贔屓にしたいな!むらいさんを出してくれ!!!!(本音)CATプロデュース的には安西さん、味方さんが推しの若手らしいのでファンの方が羨ましい…むらいさんを推してる人は多分とうほうの中の人にいるので我儘は言うまい…

ちなみにむらいさんはGlorius!見に行って誰とも写真を撮らずに帰ってきた様で普通に見たかったのかな?という気がして微笑ましい

lineblog.me

個人的な趣味でベテラン勢と若手の組み合わせが好きなのと男性が演じる女性役が好きだから本当に好みにどんぴしゃなお芝居で本当に楽しかった…あとセットがすごく可愛かった話をしたいんだけど

enterstage.jp

バラの形のソファーとか部屋中に飾られたお花とか壁紙とかどれも本当に可愛くてこのお部屋最高だなと思ってしまう可愛さだった

今年のCATプロデュースはこれでお終いかなという感じだけどDefiledもフロッグとトードもウェアハウスも見たかったちなみに来年楽しみにしているのは『ぼくの友達』です(宣伝)スーツの男たちの脚本の人だし3人芝居だし絶対面白いのでは?(確信)あと演出家的にも多分面白いと思う…(期待を込めて)

最近ちょっと気分が落ち込んでいたけどお芝居見ると元気になるなー!と思えて良かった本当にいい作品だった

マームとジプシー ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと――――――

mum-gypsy10th

10周年全国ツアー中のマームとジプシー、去年のロミオとジュリエットを見てWOWOWCocoonを見て以来、舞台は3面囲みでフラット中央に載せてある板がぐるぐる回る。

マームとジプシーの作品は言語化するのがすごく難しいもっと感覚的な感じ。

映画やドラマと違って目の前で行われている演劇は場面の切り替え場所の切り替えがすごく難しいそれこそセット使うか役者の演技によって今がどのシーンかって切り替えさせる事が大事なんだと思うけどマームとジプシーはその画面の作り方がすごく上手いなと思うし演劇的な面白さがあると思ってしまう。ちょっと偉そうな言い方だけど。

”家”が題材になっていて実際に”家”の枠組みだけのセットを組んだりバラしたりして使っていて最後に”家”が解体されるときもその”家”の枠組みのセットをバラして重ねて家が失くなってしまった表現に使っていて好きだった。

”家”、帰る場所場所そのものでもあるし、そこに集まる人たち、そこで過ごした時間とか記憶とか即物的じゃなくて曖昧なものなんだなという感傷に浸るというか、実家を離れて生活している身としては”帰る場所”ってどこなのかなとか考えてしまった。旅人が帰る場所があるから旅がで出来る、というけれどまさにその通りで帰る場所から離れているから旅なのであって帰る場所がなければただの放浪になっちゃう…すごく感傷的というか郷愁を誘われたんだけど従姉妹たちのやりとりが可愛かったり姉妹が語りあうシーンの”家族”、”家”みたいな意識についてなんかぼんやり考えてたくなって、やっぱりなんか凄く感覚的な話になってしまうけどマームとジプシーは劇団員となる役者がいなくて作品にあった役者を起用するという話を聞いたけれど誰が演じていても”マームとジプシー”らしさがあるのが本当にすごい。あの台詞の抑揚の感じとか役者の個性を消してる様にも見えるんだけど役者は本人ではなくあくまで”役”としてしかそこに存在していないんだなって感じる感じが凄く面白いなと思う。

客層を見ると男女比とか年齢層がお芝居好きというよりは”サブカル好き”(語弊があるけど)、現代アートを好む様な人たちだなあと思ったのが面白くて舞台は誰とこの時間を共有するか、でも面白さが変わると思ってるからそれも含めてとても面白かった。衣装がSuzuki Takayuki だったり音楽が石橋英子さんだったりするからかな…前のめりでの観劇はおやめください…(笑)

ロミオとジュリエットの時に買ったCDでの藤田さん、というかマームとジプシーのお芝居の作り方の話が凄く面白かったからまた見たいなと思うしやっぱり演出が凄く面白い…今回食卓がテーマ(?)になってる事もあって料理とか食材とかいっぱい出てきて調理を真ん中でお芝居やってて、サイドで実際に食材切ったりしている様子をスクリーンに映したりしているのが面白かった。

 

bare

再演〜の記事でも触れた『bare』についてもうちょっと

stargazer9.hatenadiary.com

この夏散々RENTを見ていてちょこちょこbareの事を思い出したりもしていてまた改めて見たいなと思い出している…RENTは自分を出せって言われて演出を受けるらしいけどbareも自分をさらけ出したいというお話なので思い出すのかな…

ストーリーの説明がうまくできないけどこんな感じ

カトリックの全寮制の学校で、同性愛と信仰の狭間で心を揺らす生徒を主軸に、どうしたら「bare」(心をさらけ出す、自分の心に正直に生きる)になれるかとまどう生徒たちの物語。

kaoru-web.air-nifty.com

entre-news.jp

上のあらすじで書かれてるのはピーターという子の事だけど(2016年上演のbareでは田村良太さん橋本真一さんのWキャスト)この作品は思春期の少年少女たちの群像劇でもあるから誰に感情移入するかでまた変わってくるんだけどあと自分が誰の立場でどうしてあげたいか、この子達をどうしたら救い出してあげられるかみたいな事もすごく考えさせられる。思春期を越えた者として、大人としての視点を持って見られるのいい事だ…アメリカでは学校での上演も多いらしくて実際に思春期にこの作品を見てたらすごく衝撃的だと思うし受け止められるかは分からないけどどう思うかどう見るか見てみたかったなという気もする。

”全寮制のカトリック”の学校が舞台で”信仰”についての話も結構多くてそこはちょっと日本人には理解が難しかった…多分そう簡単に抗えるものじゃないんだな宗教って難しいなと思ってしまった…

ピーターと”母親”、直接は出てこないけれどすごく威圧感だけを感じるジェイソンと”父親”の関係とかもうひたすらに苦しくて逃げちゃってもいいのに、ってところから逃げられなくて八方塞がりになるところにもどかしさを感じるけどそこがどうしようもなく”子供”で”赦す”事が出来ないのも本当に子供…”正しさ”だけを与えらえれて正しさだけを求め続けられる、そこから逃げる事が許されない事が本当に辛かった…

1幕見て2幕を見る自信がないと思った作品は初めてだし見終わった後にしんどすぎてもうどうしていいのか分からないってなるくらい最後まで重い作品ではあるけどピーターとジェイソンがいちゃいちゃしまくるⅠ幕冒頭が本当可愛い…カップル可愛い…

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演出の原田さんに母乳が出そうと言われたしんピー(橋本ピーター)はすごく美しい子(見た目の話ではなく)で本当に強い美しさのある子だった2014年からのたむピ(田村ピーター)はめちゃくちゃ強いピーターだった…たむぴは自分の中に信じるものがあるからあんなに強いのではという信仰が外ではなく内にあるピーターだなという印象だったんだけど橋本くんって若手俳優()なのによくこんな作品に出たな!?と思う本当にすごい…

いつかまた上演があったら見てくださいというだけの記事です

あと曲が格好いい…ロックミュージカルっていいね!好きだ!

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動画がまるっと上がっていたりするので英語が分かる人はこれで見るのも悪くないかと…結構いろんなバージョンがあって高校生の子たちが演じてるっぽいのもある。

 

 2016年版を見た当時の感想を発掘したけど長いうえにストーリーの流れが分かりづらいけど全部ネタバレしてる。

 

7/9 マチネ・7/10マチネ

物語を中から見てしまうとつらくてどうして罪を背負わねばならないのか、誰かを愛することが罪なのか。と考えてしまっって、誰も悪くないのに悲しい結果を招くことになてしまって、どこかで救う、救われる手立てはなかったのかなと思ってしまう。
クリスチャンではないし同性愛が十字架を背負うほどの罪という感覚はわからないけれどピーターがその信仰ゆえに苦しんで、神父がジェイソンからの告白を受けたときにその立場ゆえにああいう態度を取るしかなかった、どうにも八方塞りで、誰も悪くないのに誰も救われない救えないと思ってしまってつらくなってしまった。隠すだけではだめだ、知ってもらわないといけないピーターと、現実はファンタジーじゃない、世界が変わるのを待とうっていうジェイソン。どうしても相容れなくてどっちの気持ちも分かるなって思うし、ピーターはジェイソンを待ってあげられなかったし、ジェイソンはピーターを分かってあげられなかった。

世界がもう少し優しくあってほしいと願わずには居られなかった。周りを無理解だと思ってるのもそれはジェイソンの中でだけの事かも知れないけれど。誰かの気持ちをまるっと理解は出来ないけどみんなの気持ちを少しずつ理解出来るから余計にその幼さとかその信仰故に”分かってくれない” ”救われない” というすれ違いが生まれるのがどうにも辛い。お互いに分かり合えない、みんな子供で自分の事でいっぱいいっぱいでわかってもらいたい、わかってあげられない幼さを感じてどうしようもなくもどかしく辛い。みんなそれぞれに誰もわかってくれないという悩みを抱えていてどうしようなもく世界の狭さを感じてでもその狭い世界しかない、その中でしか生きられない抱えていくしかない息苦しさを感じる。

誰も悪くないしそれぞれの正しさがあるしそれぞれに罪がある。そしてこれからみんな十字架を背負って罪を背負って生きていくんだな。それでも前を向いて生きていかないといけないことは辛いけれど希望なのかなと。

どうしても暗い部分に目が行きがちだけどこの物語を外から見ると所詮作り事だし、実際にジェイソンが死ぬのもフィクションの世界のお話で、でもこの物語を見ることによって見た人の世界は変わるかもしれないしこの世界のどこかで似たような事が起きていると想像できるようになるかもしれない、それだけで世界は変わる、変えられると思うとすごく優しい物語だなと思った。世界は想像力の分だけ広がるという言葉があるけどまさにその通りだなと思うし、その想像力の翼を与えてくれる一端になるのではとこの作品を通して少しでも世界が変えられるならそれはそれで良い事だと思うし、アメリカでは学校とかで上演されているという話を聞いてなるほどなと思った。
もしかして自分の周りにピーターが、ジェイソンがアイヴィが・・・と想像出来るようになるだけでそれはとても優しい世界になるかもしれないなーと。

(さらに雑感 ピーター・ジェイソンあたりを中心に)
とにかく辛くてしょうがなくて1回目見たときは1幕終わりの休憩で頭を抱えて2幕見られるのかどうかと心配で最後まで見てもやっぱり辛かった。

ジェイソンがとにかく逃げたいのもよくわかるし、ピーターは待ち続けるだけでは何も変える事が出来ない事を知ってて向き合うことを選んだのかなと、それが罪であっても罪を、十字架を背負っていく覚悟。

ピーターにその覚悟があるのは勿論ジェイソンを愛しているから、ジェイソンと一緒に居たいからなんだけどその愛だけで生きていける覚悟があるのが強い。

ピーターは愛されてる事にすごく自覚的というか、愛されて育って来てママ(クレア)に対する強い信頼関係があるんだなって、愛されて育ってきた子は強い。

ピーターの正しさは自分の中にあってそれが強い、というか信念になっているのかと、多分正しくなくてもいい、罪を背負ってもこの人を愛したいという感覚なんだろうと思うけど。この中に罪人がいる!同性愛を許さない、罪人として掲げあげられるアレ(十字架)、ウェディングベルで結局タキシードを剥ぎ取られてしまうのか結局は悪夢でしかない、彼を地獄に道連れにするのかというのも…ピーターは強いなぁって思うんだけどその強さはジェイソンとって突きつけられてしまうと重いものでしかなくてどうにも分かり合えない2人…2人で逃げように1度目は少し嬉しそうなそんな事は出来ないよってちょっと微笑むような感じの表情を見せるのに2度目の2人で逃げようはまだこの後に及んでそんな事言うの?って感じなのがとても辛く…個人的にはここで橋本ピーターがシャッター降ろしてしまった様な感じがして、それまでちょっと幼さがあってわがまま言うみたいにじゃれてたのに冷水ぶっかけたみたいな印象を持って作中で大人になるピーターというか、育つピーターだなという印象を受けた。
田村ピーターは事前に色々話を伺って多分ものすごく強いのでは?と思っていたらすごく真摯に訴えかけるピーターでなんで?どうして?って訴えかける姿が物凄く強くてジェイソンと分かりあいたいんだなって一方的な押し付けじゃなくて本当に分かってほしいと思っている姿がとても印象的だった。
ジェイソンが救いを求めて、正しい事は救いだと思ってアイヴィに縋ってしまうのはジェイソンの中に正しさがなくてジェイソンは押し付けられた”正しさ”を自分の中の正しさだと思ってしまっているから、で正しさと自分の心が相容れない事に気づいてアイヴィを愛することは正しい事だけど愛してはいないってそこで正しさだけを選べるわけじゃないってなるのが本当に辛くて、アイヴィは何をもってしってジェイソンを好きになったのか、マットのアイヴィに対する気持ちとかを考えてどうにもうまくいかない。ジェイソンはそんなに信仰心に厚いタイプではないのかな?と思うけれど(礼拝のシーンに居なかったり)それでも八方塞がり(ピーターと別れる、アイヴィが妊娠する)の時に神に救いを求めるのが辛いし、ジェイソンの望む様な答えを与える神は居なかった(どんな救いを求めていたのか結局分からなかったけど)ピーターの何度も救おうとした、もわかるけど結局ジェイソンにとってそれは救いではないんだよなと…ジェイソンは自分自身でどうにかするしかなかった問題の解決を外に求めてしまったのが1番問題なのかなと、ジェイソンの問題は家族との関係だった気がするし、ピーターとの関係がなくても結局潰れてしまっていた様な気がする。
本当の自分を否定して誰かの(多分特に父親の)望む様な姿を演じるしかなかった、ジェイソンは愛されない事が認められない事が怖かったと思うんだけどそれは特に親からどうしたら愛されるか?を考えてからだと思っていて、ジェイソン・ナディアの双子が片方は親の望む様に自分を殺して愛されて(?)片方は愛されていない事が分かっていて卑屈になって自己否定をするしかなくてあの兄妹には愛を知る事で救われて欲しかったし、2人でかばい合うしか慰め合うだけでなくて強くなって欲しかったなぁ・・・と。ジェイソンの愛はピーターに勇気を与えてくれたけれど、ピーターを愛するだけでは強くなれなかったジェイソンが本当に弱くて脆くてその弱さは理解出来るしとても好きなところではあるけど。結局のところどうすれば救われるのか、という事について悶々と考えるしかない。ピーターは己を罪を抱えて生きていけそうな、でもお葬式の暗示はなんだったのかと考えるとこの先の未来に希望があることを願うしかないお話だった。

岡田ジェイソンしか拝見できなかったのだけど神父に懺悔した後のあの表情とか、薬を飲む前のもう死んでいる様な表情とかがすごく良くてどうにもジェイソンを好きにならずにはいられなかった。あの弱さ。大変良いものを見た。もう生きてはいられないみたいな絶望の表情とても好き。本当の絶望。

ナディアは両ナディア拝見して、あべナディアは妹ちゃんって感じしてアイヴィに対する嫉妬とかも子供っぽくて可愛いな〜ってなるのに対してゆうナディアはジェイソンに対してちょっと大人っぽいな?という感じがしてちょっとお姉さんぽかった。ゆうナディアのパパの秘書からもらったイヤリング小さすぎると言いつつつけてるところとかアイヴィのクローゼット荒らしすぎてむしろ首についたままなのに全力で否定するところがとても好き

RENT2017

総括的な記録をつけたいと思っていてなんだかんだと時間がかかってしまったので割とぐだっている。とりあえず言いたい事をぶちまけただけなので長い。

2015年に見た時はただひたすらに曲が格好いいなってテンションが上がった、のとエンジェル…エンジェルと思ったしマークが傍観者で寂しすぎて死ぬと思ったし、村井さんを目当てで行ったから主演?主演とはあんなものなのか?と思った。RENTはそれぞれ濃いキャストが多いしその中でのマークの立ち位置って本当に難しいというか、間違えると本当に物語の外にいる人になっちゃって前回は完全にお客さんの側にいるような本当に存在が消えてしまうようなマークでそれはそれで良かったのかもしれないし、前回が評価されて今回続投したわけでもあるから決して悪かった訳ではないけど、今回のRENTでも物語の外から見る視点にいるマークである事はそうなんだけど、でも1人ぼっちではなかった。ちゃんと仲間が居たし、何かを生み出そうとするエネルギーというか自分がここにいる意味、自分が何をしたいのかするのかの葛藤がすごく見えるマークだった。マークの感情が見えるのが凄くいいなと思った。

自分に何ができるのか、とか。フィルムの中に僕はいない、なぜ僕は傍観者なのか、マークは色々考えて自分を見つめる、何がしたいのか何ができるのか?やっぱり寂しさは滲むけどでも迷いながらもちゃんと自分の道を進めるマークで本当に良かった。What You Own の前半と後半でマークのあり方が変わってるのに初めて気づいたり、魂捨てろ〜からのあのやめたっ!がすごく力強かった。ロジャーに対しての働きかけとか、エンジェルのお葬式での語りとかにすごく感情がリアルに見えるマークだなという印象もあってこの時どう思ってるのか、がよく分かる。あとマークがメインになるところじゃなくてもマークをずっと追ってるとマークの感情の揺れがすごく分かる。細かい部分の表現とか。村井さんによる”マーク”に対する理解が深まった結果なんだろうなと思って2017年の本当に最高のマークだった。

このマークが、村井さんが座長としているからこその今年のRENT、という評を見て本当にその通りだなと思った。RENTという作品を深く愛して理解してこの作品をたくさんの人に届けたいって思ってくれたのが本当に素晴らしかったし、ちゃんとその愛を受け取ったし、たくさんの人に届いたんじゃないかな。

まあ控えめに言って最高でした!ありがとう村井マーク!!

 やっぱり続投組の安定感と解釈が深まっている事がとても良かったし、新キャストが入る事での刺激というか変化がある事も凄く良かった。自分の中のRENTという作品のイメージがまた少し変わる様な。

RENTの物語の中で人との出会いでそれぞれ変化するのは勿論みんなそうだし群像劇ではあるけどその中でもロジャーとマークの関係ってあの物語の核になる部分だし、そのWロジャーが続投、マークである村井さんが信頼を置いて背中を預けられる相手なのがとても良かった。これまでもこれからも多分その時々に見たものが最高だと思うからとりあえず今年のRENT最高だったな!って言わせて欲しい。また2年後に上演されるならまたその時のRENTは最高だと思う。その時々に見るものが最高の組み合わせで最高のRENTなんじゃないかと思う。

で、ロジャーの話を…2015年に見たのは堂珍ロジャーだけでそれも回数も少なかったしWhat you own が凄く格好良かった、とか村井さんが歌う事自体に長けているタイプではないからその対比が凄く面白かったという印象で(改めて思ったのは村井さんはミュージカルでもストプレの用法で演じる人なんだなという、悪い意味じゃなくてミュージカルっぽさがない歌と台詞の境目がないというか)歌手を本業にされている方が多かったから全体的にライブみたいな感じで本当に楽しかったしロジャーは自分勝手に追い出しておいて追いかけていってでも結局別れを選んで後悔して…みたいないい加減にしろよ!みたいなイメージしかなかった。あときっとこの人はマークを残して先に逝ってしまうから、とか。マークはひとりぼっちになるとか。結局何もかもマークに帰結してしまう事しか考えられなかった。

今年の私の初日は堂珍ロジャーから、でその後もユナクロジャーよりも堂珍ロジャーを見る事がが多くて、回数のせいではないと思うけど個人的な好みとして堂珍ロジャーが凄く好きだった。何より熱いロジャーで。でも堂珍ロジャーが感情をむき出しにする相手ってマークだけなんじゃないかなと思った。どっかで遠慮がちな一歩引いて隠してしまう部分あるのかなって。でもマークだけにはそうじゃなかった気がして。Wロジャーは多分どっちも熱いんだけど熱さの種類が違うという印象。まず"RENT"を聞いた時の二人の熱の高まっていく様に凄くドキドキしたし何度見てもどこでみても変わらぬ熱量で本当に熱かった。多分2015年時点で1番好きなのはエンジェルだったんだけど2017を経て凄くロジャーが好きになった。好きになると理解したいと思う派なのでロジャーについてあれこれ捏ねくりまわしたくなるもので。

堂珍ロジャーは末っ子だの思春期だのというのが私の解釈(怒られたくない)

堂珍ロジャーは凄く弱くて、弱さゆえに心を閉ざして誰にも踏み込ませようとしなくて内に内にこもるタイプで、優しくないけど凄く優しい子だなと思う。人を傷つけた事をきちんとわかる子だなー自分の弱さも相手の弱さもちゃんと理解しているという気がすると堂珍ロジャーで聞く素敵な春を”とか”秋は嫌いだ”とか”電話する”が凄く優しくてとても愛おしくなる…あのシーンの傷ついた自分を全く隠そうとしない感じが好きだ…傷ついたんだって姿を見せるだけで結局そこから踏み込もうとしないし、また自分の殻に閉じこもるだけのロジャーなんだけど…結局何も変わらなくてうまくいかない。

マークとかコリンズに心配されている堂珍ロジャーはまるで末っ子の様で聞き分けのなさをしょうがないなあって見守る家族のような感じがする。2人に肩に手を置かれるとかとかそんな感じ。そんな3人をBoys like me~っていうエンジェルも好きだ。

対してユナロジャはもっと開放的というか引きこもりなんだけど内には篭ってなくてもうちょっと朗らかというか堂珍ロジャーのような頑なさはなくて、あと優しいなと思う。優しくて強い。多分ユナロジャにとって最後の曲は生きる希望、この曲を残すために俺は生きてるって感じ。堂珍ロジャーだと残したいけど時間がもうないかもしれないって不安に思う様な残りの時間はどれくらちだ?ってイメージ。

マークに対しても堂珍ロジャーの様にちょっと甘えたところはないかなという印象、しっかりしたロジャー…!結構感情を表に出すタイプでもあるなと思う。すごく素直というか。ベニーからの電話が掛かってるところから既にヒートアップしているロジャー。結構あそこのシーン力強い…と思った。マークに対する当たりが強いのもユナロジャ。でもなぜかミミからの当たりが強いのは堂珍ロジャー(笑)ミミに吹っ飛ばされるとこが明らかにユナロジャより堂珍ロジャーの方が吹っ飛ばされてる…どっちのミミも堂珍ロジャーに対しての方がグイグイ強めに行くと印象があって堂珍ロジャーが頑なだからより態度が強くなるんだろうなという気がする。マークにお前は誰だ?って尋ねるユナロジャはめっちゃ熱い…熱いんだけどどっかクールなイメージもある前半からのあれはめっちゃ熱い。あそこでやっとむき出しのロジャーになるって感じがするむしろ2幕のミミにお母さんの手伝いだよな〜とか散歩に行ってたんだよながめちゃくちゃ怒ってて、怖いくらいなんだけどあれが自分の感情を誤魔化してないユナロジャだと思うと裏切られて傷ついた!みたいな堂珍ロジャーよりもよっぽどミミの事を考えているなと思った。怒るって相手への優しさだなみたいな気もする…優しさってこれ以上傷つかないための、傷つけないための処世術なのかなみたいなところもあるんだけどあそこで怒るユナロジャはやっぱり優しいと思う。

堂珍ロジャーはミミに救われたくて、ユナロジャはミミを救いたいみたいなイメージがある。ユナロジャの場合は救えなかった彼女(エイプリル)にミミを重ねてるみたいなイメージもあって堂珍ロジャーはミミの弱さを自分に重ねてるイメージがある。なんとなくうまく言えないけどそういう風に見えるというイメージ。

正直ユナロジャの事はよく分かってないというか自分の中のイメージだけが膨らんでいる感じがする、誰に対してもそれはそうなんだけどやっぱりもっと見たかったな…。ファンの人から見るユナロジャのイメージと私が個人的に感じたイメージがやっぱり違って面白いなーと思った。

そしてミミ!ジェニミミはもう本当俺たちのミミでしかない…俺たちのミミ…強くてセクシー!でもクスリに逃げてしまう弱さのあるミミ。堂珍ロジャージェニミミの火花出そうなくらいのぶつかり合いをするロジャミミが好き…何気ないことでもすごい喧嘩に発展しそうなロジャミミ…でもロジャーの孤独を分かち合える相手はミミだけだと思う…やっぱりどっかで似ているなと思う。相手の気持ちが分かるからこそ受け入れられないみたいな。寂しい時にはっきり”寂しい”って言葉に出来ない寂しさをロジャーもミミも抱えているんだなとかなんとか。若さ故の怖いもの知らずなミミだけどジェニミミだと危ない事が分かっててやってる気がしてOut Tonight もすごく楽しいんだけど紗穂ミミだと大丈夫?セット結構グラグラしてるけど大丈夫?とかハラハラしちゃってこの違いがWキャストで面白いところなんだろうなと思った。紗穂ミミでも堂珍ロジャーへの当たりは強くてどっちのミミでも堂珍ロジャーへの態度が強くて笑ってしまった。ちょこちょと聞く裏話でも堂珍さんの扱い…ってなる事が多くて本人への態度がそのまま役に反映されているのを感じて堂珍さんの扱い…

ここまで書いてこの調子で書き続けるのは無理だからやめようと思ったけどエンジェルの話をしたいのでエンジェルの話をします。

エンジェルの話は散々したけど本当に”愛”についての解釈がきっと違うWエンジェルなんだろうなという気がしていて、平間エンジェルの包み込む様な本当に体の何倍もの大きな愛で包んでくれる様なエンジェル、包容力!みたいなイメージかな、I'll be your blancket のイメージ分かる。あのエンジェルに後ろから抱きしめられるコリンズ見たかった。丘山さんのエンジェルはいっぱい愛を抱えていて手渡してくれる様なエンジェルだなと思っていて面白かった。どっちのエンジェルもすごく好きなんだけどさすがに平間さんは凄く余裕がある、リラックスしているというか遊びが多くてそういうところも凄く楽しかった。Today 4 Uでロジャーにちょっかいかけたり、サンタフェでワインを注がれた時の動きが毎回違うとか、La vie~で自由すぎるとか。La vie~はちょっと色々ありすぎて本当にやめてくださいwwってなるエンジェルだった

平間さんのエンジェルは男でも女でもない多分性別が別れてない感じ性別がないのも天使だよねという気がして丘山さんのエンジェルは男でも女でもあってそこが凄く人間っぽいなあという感じがする。平間さんのエンジェルは本当に天から降って来た様なエンジェルで、丘山さんのエンジェルはこれまでの生きていた人生を凄く感じさせるというか。ドラァグクイーンぽいと言われるのを結構見かけたけど本当に人間臭い感じのするエンジェルというか。

平間さんのエンジェルは10代かな?ミミと同世代くらいかな?と思うのに対して丘山さんのエンジェルはマークたちと同世代の様な気がしてコリンズとの年齢差がWキャストでかなり幅があるなと思った印象がある。

紗穂ミミ丘山エンジェルの姉妹感があるエンジェルミミも本当に”親友”って感じのジェニミミ平間エンジェルも凄く良かった…平間エンジェル紗穂ミミ、丘山エンジェルジェニミミだとまた印象が違って、あと好きだったのはエンジェルモーリーン。丘山エンジェルと上木モーリーンの組み合わせの時のエンジェルの彼女感とモーリーンの彼氏感とか平間エンジェル上木モーリーンだとモーリンのポーズを見よう見真似でやるエンジェルがすっごい可愛かった…あと丘山エンジェルだとロジャーとミミの喧嘩を止める時にミミのポニテを掬う動きしてたのも可愛かったんだけどうまく説明はできない…

エンジェルが好きでしょうがないんだけどまたこのWエンジェルを見て本当に素敵な役だなと思ったしまた面白いWキャストを揃えてくださった事に感謝…

身長差もあるからコリンズにすっぽり抱きしめられるエンジェルとコリンズより身長が高くなっちゃってたまに屈むエンジェルどっちも本当好き。丘山エンジェルだとコリンズが肩に顎乗せてたのも可愛かった。

どっちのエンジェルもばっきばきに踊れる人だな?という印象が始まる前からあったけどもう本当ばっきばきに踊る…各々の解釈で踊るから同じ振りで踊るのに印象がまったくがらっと変わるのも面白かった。願わくばWエンジェル揃った姿が本当に見たかった

ここまで書いたら割と気が済んだけどコリンズ・ジョアンヌ・モーリーン・ベニーの話もいつかしたい…あとゴードンのWill Iが好きすぎる話とContactでのナロさん・直生さん、ナロさん・由佳さんのダンスめちゃくちゃ格好良すぎて毎回好き…(アクロバットでめっちゃ格好いい)ってなってた話と岡本さんを見るたび売人だー!ってなっちゃうのとでも終盤のChiristmas Bellで新井さんと岡本さんの絡みがめちゃくちゃ可愛かった話とWhat you own でセットをぐるぐる回す新井さんと岡本さんがにっこにこしてたり、二人の息の合わせ方がとても好きでいつもめっちゃ見ちゃうってなってた話はいつかしたい…本当に今年はRENTをたくさん見られて幸せだった。

きっと今回のキャストが今後揃ったRENTは絶対見られないと思うから本当に見られて良かったなってしみじみと幸せを感じる。

プレイヤー

www.bunkamura.co.jp

を見てきた。

サイコ・ホラーだったのか…シュレディンガーという名前の犬の着ぐるみがアメリカのホラー映画の殺人鬼って感じだったのであれは夢に出てきちゃう怖い

内容は去年見た天球儀を思い出した。これは天球儀なのでは?と思った。アプローチの仕方がすこし違うけどたどり着く先が同じというか何とも面白かった。

劇中劇であるお芝居の稽古をしているんだけどそのお芝居の中で”天野真”という女性が失踪する、失踪した彼女の行方を追ってたどり着いた真相、彼女の真の目的が明らかになるところから凄くこの物語は”変化”する。信じるものと信じないもの。

彼女自身は舞台の上に役としては登場しないけれどみんなそれぞれの記憶の中に”天野真”がいる。"天野真"を知る者同士が彼女の話をする時に"彼女"が出てくる。彼女によって選ばれた8人は天野真の記憶を持っていてその記憶の断片を持ち寄ったところで天野真は”再生される”ゆえのプレイヤーである8人、という話が劇中劇の話で"天野真"の死、その目的について迫っていく。プレイヤーとなる8人の役者の他に演出家、プロデューサー、演出助手、制作、市長が周囲にいて物語の中にいる8人と物語の外にいる5人なんだけど演出家だったり制作は次第に物語の中に取り込まれていってるようで、特に演出家は途中から”天野真”自身になっている瞬間があったり。他人の体を借りて自分の言葉を再生するばかりでなく各々が持ち寄った断片の”天野真”から完全な”天野真”をこちら側にアクセス出来るようにした、全員”天野真”に取り憑かれている。お芝居の中では話が進むごとに全員”天野真”に執着して新興宗教のようになるんだけどお芝居の外側では実は全員この芝居を作った作家のプレイヤーである、作家の言葉を再生する再生機であるという真相が明らかになる。プロデューサーが"彼"を再生するために用意したお芝居。

この”取り憑かれている”という表現が逸脱だなと思っていて役者は役に取り憑かれて段々と演じている役と自分自身を同化させて言ってまさに取り憑かれていたし、その役を生み出した作家にも知らず知らずな間に取り憑かれていた。たまに誰の人格で喋っているの?という時があって、本人でも天野真でも演じている役自身でもない誰か、その誰かが作者である"彼"を再生、彼が向こう側からアクセスしている状況と言うのが見えてくるのがお話の終盤あたりだから誰か良く分からない人のの言葉を喋る違和感とか気持ち悪さは少しあるんだけどその誰かの片鱗が見えてからのお話の進み方がすごく早かったなー。

脚本は初稿のまま未完成だったんだけどお芝居が進んでいくごとに役者が考えて継ぎ足していく、でもこのお芝居を考えているのは自分なのか、役の人物なのか再生された作家なのか、境界が曖昧になっていってちらほら見え隠れしていた”彼”(作家)が出てくるシーンがラスボス〜〜〜!!!!!って感じだった。お芝居の段で演出家が”天野真”になるシーンがなって"天野真"とは?ってなるんだけど結局そこじゃなくて”彼”を再生することがこのお芝居の目的で、そもそも”彼”は自分の作ったお芝居をネットで公開して”彼”自身をアクセスフリーにする事が目的であったというラストにゾワッとした。役者は台本に書かれた”彼”の言葉を、思想を拡散する役者の体を借りて"彼"を再生する。彼は永遠と拡散されていく。彼の死は消化されない。この言葉通りに考えるとシェイクスピアは未だに"再生"され続けているという台詞がおもしろかったし、まさにそうだよなぁと思った。忘れ去られる事が本当の死なら言葉が思想が生き続ける限り"彼"は死なないし、他人の言葉を語る役者という職業をプレイヤー(再生機)と言うのも面白くて分かる…ってなってしまった。

役者本人と演じている役名2つの名前がそれぞれにあるんだけどそういえばいつからか役名でしか話しかけなくなっていったような気がするあれはどこからだったかな全員が役に飲まれて行ってる感じ。逆にプロデューサー、演出家、演出助手、制作は役割としての名前と本人との名前があるんだなとか思ったけど制作の子はなんとかちゃんってちゃんと名前呼ばれてたな…

肉体から離れたところの精神世界〜みたいな話もあるんだけどこれは新興宗教のオカルトめいた話で面白かった。信じるという事は信じざるを得ない状況を見せる事だとか。こういう手口か!みたいな。外にいる人をどう引き込むか、頑なに信じようとしない人を強烈な体験で引きつける、事によりより強力な作用点として利用する。反発が大きいほどその作用も大きい。

催眠術を掛ける(本当は臨床心理士)の仲村トオルさんとか死んだと思ったら生きとったんか!の藤原竜也(敬称略)のラスボス感がすごく良かった。あと成海璃子ちゃんとかテレビで見る役者さんが多くて豪華キャストだな〜って諭吉越えのチケット代を持ってしても大劇場を埋められるキャスト。勿論名前を初めて拝見した役者さんもすごく良かったし、私のお目当ては村川絵梨ちゃんだったりしたし可愛かった…あとイキウメの安川順平さんも外側の人間としての立ち位置が凄く良かったそれでも引き摺り込まれていくのとか。

テレビに出る役者以外は一人前の役者って言わないんですよ〜っていうメタい台詞があって満席・立ち見も出るくらいのプレイヤーに対して同じ会場・同じ条件(平日ソワレ)・チケット代も大体一緒の某作品が割と後方席は埋まってなかった事を思い出してしまいちょっと心が痛くなった。映像に出てる役者さんの集客力つよい。脚本の前川さんも演出の長塚さんも演劇界でめちゃくちゃ有名な人なのも分かるけど多分それだけで埋まった客席じゃないよなって(これはただのぼやき)

長塚さんの演出を拝見してみたかったんだけどこれ前川さんの演出・イキウメだったらどうだったんだろうというのもまた気になって。イキウメだと小劇場仕様だからまた違うんだろうな〜。

藤原竜也はすごい!ラスボス!去年鱈々で見た時は全世界の均衡を保つために僕は生きているみたいな自分をどこまでも縛り付けて生きている小心者のゲイの役だったからラスボスの方が藤原竜也〜〜!ってイメージあるかな。藤原竜也を見たって感じ

目の錯覚を起こさせるような、遠近感をおかしくさせるような仕掛けがいくつかあった気がしたし、シュレディンガーの着ぐるみが怖かった、最後の演出が映像(ドラマ)っぽいなってちょっと思った。うーん好みの問題かな…

とにかく一気に呑み込んでしまった感じがしたけどこれはまた改めて考えて咀嚼するのも面白いかなと言う気がした。

前川さんの作品は心がひやっとなる…急に冷たいものを差し込まれた感じ。ガッ!ってくる衝撃はなくてヒヤッとする感覚。

肉体を持つことに意味はない、精神体になっても生き続ける事ができる。それは永遠に生き続ける事でもある、みたいな事はイキウメの”天の敵”でも同じようなモチーフが使われていた事を思い出してあと時枝悟という名前がどうしても天の敵の”時枝悟”を彷彿とさせてしまった。

終わったあとにもじわじわ来るけど不思議ともう1回見たい!ってならないのは不思議だな…細部のあれこれが気になるところはあるんだけどもう1回って言われたらそれは別にいいかなってなるのなんでだろう…

凄く面白かった、んだけど思い返して感想書くのは凄く苦手だからやっぱり見た後にがーって書いちゃうべきだな…冷静になると見たときの感覚が思い出せなくて困る。

TENTH

引き続きRENTを引きずっていますがここで速報です、とばかりに入ってきた情報に心が踊り大騒ぎしています。まああとチケットの心配で大変胃が痛い。

www.tohostage.com

 村井さんはRENT枠かな〜ネクストトゥノーマル気になるし村川絵梨ちゃん見たいなと思っていたら、まさかの!共演!!!!!こちらの記事をご参照ください大勝利としか言えない……

stargazer9.hatenadiary.com

村井さん村川さんのカップルを推している人が東宝の関係者にもいる…?趣味が合うな…握手…(村井さんの配役はネクストトゥノーマル上演時に松下洸平さんが演じられた役をやるのでは?というお知り合いの方の意見を元にきっと村川さんとカップルだとときっとそうとしか思えない)松下洸平さんと村井さん…分かるという配役でしかない…。

とんでもなく楽しみです。普通に楽しみだったけど2幕だけじゃなくて1幕にも出るなんてそんな…贅沢な村井良大。あと2幕に出る日は確実にRENTとYGCB枠なのでそれも楽しみ…ミュージカル曲はそのミュージカル作品の為だけにあると思っていて、曲だけを単体で"コンサート"という形式で聞くのはどうかなううんという気持ちもあるけどRENT…………!と見ると心が踊るのであと歴代エンジェルとコリンズとロジャーのキャストが出るみたいなのでこれはお祭りだ!と思って楽しむと良いのかなってお祭りだ!

2幕のガラコンに出るだけでもすごいと思うんですけど1幕から出るなんて村井さんのクリエ貢献率の高さが伺える…今年のクリエは3ヶ月くらい村井さんのものでしたからね?4分の1村井さんのものだったから…(YGCBとRENT主演)という冗談は置いといて、評価されているというのをひしひしと感じます。嬉しいです。ここは村井で行くかって言われてるのか…!!!東宝の関係者に…!!!!!

村井さんがお仕事頑張ってるから私も頑張ろうという気力に溢れる…(最近ちょっと個人的に色々あったけど)行ける日程は限られているしお財布と相談、チケット取りも相談という感じで悩ましい事この上ない限りですがとても楽しみ………!!!!!!!!財布の紐を緩めてはいけないという事を決意してチケット先行に懸ける日々を送ります。

RENT 20170827

大千秋楽…!今年のRENTは運良く制作発表から見られて本当にキャストが初めて全員揃うくらいの頃から見ていたんだなと思うと本当に終わる事に現実感がなくて、あれから4ヶ月短いよねと思った。すごく楽しみにしててどうしても満足いくまで見たくて個人的にめちゃくちゃ無理をしたんだけどどうしても無理をしてでも見たくて。本当に今年のRENTを見られて良かった。2015年に見た時よりも作品に対する理解も、愛も深まって本当に見れば見るほど楽しくて愛おしくてこんなに好きになるなんて思ってなかったし、多分これから先もRENTは特別な作品なんだろうな、と思う。

村井さんがRENTがなければ帰ってくる場所がなかった、っていう旨の話をしていてアンディにRENTはホームだよとも言われたらしくカテコでその話をしていたけれど本当にRENTに関わった人たちはこの作品が何よりも特別なものになるし、本当にホームになるんだなってまたすごく愛おしくなった。

本当にいい千秋楽で最高だった。割と本編は落ち着いて終わりだなあっていう気持ちで見ていたのにカテコでのキャストがサークルになって歌うSeasons Of Loveが本当にずるいと思った。あれはいかん…泣き出してしまった。お稽古でのワークショップの形式らしいけどSOLは大切な誰かを想って歌う歌、ですごくパーソナルな部分の話をしてから歌うからわりとみんなぐちゃぐちゃの状態らしいけどそれをアンディはいつも”Beatutiful"って褒めてくれるという話もしていてこの日のSeasons Of Loveも全員涙声で、時折鼻をすする音とか聞こえてきて全くまともな状態でなかったけど本当に今までで一番美しい"Seasons Of Love" だった。

二幕でこの曲から始まる前のキャストが出てくるのを見るときの村井さんの表情が本当に柔らかくて優しくてあとすごく笑顔なのがいつも好きだったんだけどこの話を聞いて何かすごく腑に落ちたというか。RENTのカンパニーはファミリーだっていつも言うけど本当にこういうところがRENTっていう作品の特別さなのかなとか。

あとカテコでナロさんの提案でキャストの皆さんが上演前にやる円陣”やるべきことはひとつ!” "RENT"というのをやって本当にこのカンパニーとお客さんでひとつのRENTという作品が完成したんだなみたいに思えて嬉しかった。

何かもう2度とこのキャストで見る事はないんじゃないかという雰囲気を感じたけどでも本当に一生の宝物みたいな日々だったからいつまでもこの夏を忘れたくないなというか本当にRENTってすごくいい作品だなって本当に大好きなので延々とこの夏の亡霊を続けていきたい引き続き…

回数の話はうっせー自慢かよ!って他の人の見てなるんだけど普段はせいぜい頑張って4回とかなので許してください。東京公演だけで軽く20公演と通う人いると思うんですよね…すごいなぁ…。初めて2桁超えて嬉しかったので許してください。エンジェル・モーリーンはWをバランス良く見てる気がする。

東京4大阪4福岡3なのでバランスよく見られたかな!愛知公演も行きたかったところだけど…もうこんな事する事はないと思うししばらくチケット買えないのではと思っているチケット持ってる分はあるけど他に観に行きたかったものを色々諦めて全振りしたけど後悔はない !もうちょっとロジャーの話をしたいしエンジェルの話をしたいしミミの話をしたいのでまだ終わらせたくないなRENTという気持ち。とりあえず千秋楽おめでとうございました。本当に素晴らしい作品を創り上げてくれたキャストとスタッフの皆様に感謝しかないです。ご要望は複数のメールアドレス使って出してもいいものなのか悩む。よろしくお願いします東宝さん。