I was stage gazer

星を追う

アイワズライト感想

 

普通に感想書いてなかったのを思い出して、普通の感想。

再演アイワズライトを見に行く前に初演 I was light を見ていたりエムキチの朱と煤を見ていたり、パブリックのハッシャ・バイを見ていたりいつもの観劇はほとんど情報を入れていかないのと真逆に情報を入れすぎるくらい入れてからの観劇。村井さんがマシロをどう演じるのか、初演からの脚本の改定部分どうなっているのか気になってまず配役にそわそわしたりもしたけど。まず稽古動画で上がってた冒頭部分から全然違って、マシロとハイバの出会いから始まるのかーと驚きで、劇場に入ってからは前方3列潰して作ってあるせり出しセットとミニオケピが誂えてあって初演の舞台装置にオケピを組み込んだ感じを思い出してほほぉと思った。
照明の色が、映像が、あと何より音楽が、色が溢れてくる様なブワァッと世界が広がっていく様な印象を受けて最初の暗転から明けて行く世界がマシロが見た光を表している様でとても好きだった。
村井さんのマシロも末原さんのハイバも勿論初演のお二人とは全然違うアプローチでマシロがこうなるのかぁ、ハイバがこうなるのかぁってイメージの違いに戸惑いながらも確かにマシロとハイバで、すごく不思議な気持ちでマシロとハイバが紡ぐ物語の中にいた。
マシロが凄く強いしハイバがとても弱くて優しくてとても痛々しかった。
末原さんの泣くお芝居は本当にだめだった、心の叫びみたいな…。フック船長オンステージが始まったり子役(‼︎)の登場にとても微笑ましい気持ちになったり実際舞台で見るとこうなのか!とお話の微細な部分にまた改めて気づく事があったり、と何度も見てるのにお話の結末は分かっているのにどうしても終わらせたくなくてなんでこの物語は終わってしまうんだろうってこのままこの時間を閉じ込めておく事は出来ないのかと何度も思って、物語が終わったあとのあのアイワズライトのテーマにまた泣いて、しつこいくらいに続くカーテンコールの拍手にそう思っているのがわたしだけじゃないんだなぁと思ったり。ティンクちゃんがパソコンを持ってカーテンコール出てくるのが愛らしくてまさに妖精だったなぁってあの追加シーンの意味は…とまた考えてしまうけど、真白の見た世界はこんなに鮮やかな色の世界だったのか、と改めて思った極彩色のネバーランド



真面目な感想はここまで役者さん中心にちょっとあれな感想


アイワズライトというかマシロとハイバの関係性は一部の女性が凄く反応するやつでは?と思うのだけどまあそういうのが好きな方も好きでない方も居るだろうけれども…マシロはハイバによってマシロとして存在しているのとハイバはマシロによってハイバにされてしまうのだけどそれが嬉しい、と救われた、と…
まあとにかく末原さんのハイバは過保護だなあと…マシロを守るために存在しているようなハイバ…スキンシップ多め。座るときには必ず手を差し出してあげる、座ったら必ず側に寄る、大丈夫だった?と触る、しゃべるときは耳の側で喋る…まあなんとまぁ…初演のハイバ(若宮さん)は大事が故にマシロに触れられないハイバという印象だったのでこの違いにもびっくり多分初演のハイバは触れたら傷つけそうと思ってたんじゃないかと再演のハイバはこの手で守りたいハイバですねえ…初演の栗原さんのマシロはふんわりニコニコしたイメージがあったけど村井さんのマシロはもっと硬質で幼さ故に意固地でという気がした。ハイバに対するあたりもなかなりきつくて強いなあと思った。
残念だったのはピーターパンが飛べない事がバレるシーンで初演では今日は飛べないっ!!!(ごめんね?みたいなばってんボーズを作りながら)だったのに再演は今日は飛べない(しょうがないだろ 冷静)だった事…まああのピーターパンなら冷静でもしょうがないかなって言うのとでも俺最強だから(しゃきーん)ポーズはあるんだという可愛さ。村井さんのマシロの演技におおっとなったのはマシロとハイバの回想シーン(中学時代の、最初はマシロとハイバで真実が明らかになってから真白と灰葉で同じシーンをもう一度やる)の時のマシロの演技のアプローチが後半に出てくる真白(ともよちゃん)の演技のアプローチと一緒だった事。真白の口調で喋るマシロだった事にびっくりして、普段のマシロはあんな喋り方をしないっていう事に最初から違和感を持つべきだったのかとあれこれ。マシロよりも真白はふんわり優しく喋る。やっぱりマシロは男の子だから喋り方も多少きつくて、があのシーンだけ凄く優しく…不思議だなぁと。
あとワスレナに対しての行かないで…って幼く呼びかけたあとに自分で自分の出した声にびっくりしたのか慌ててごまかすマシロが最高…あんな子供の声を出す演技をする村井さんを中々、もしかしたら初めて見たかもしれないなって、とても良かった。
村井さんは物語の中に居る人で見ているこっち側を物語の中に連れて行ってはくれないんだけど(そこがとても好きなところでもあります、一応)末原さんは真逆で物語の中に観客を引き込むタイプの人で共感を呼ぶ演技をされる人で、末原さんの感情に大分引きずられる事が多くてタイプの全く違う役者さんの対比がとても面白くて、全然違うからこそ面白くてとてもアイワズライトの世界を作る上でこのお二人がマシロとハイバを演じてくださって改めて良かったなと思った。


配信も終わって寂しい気持ちでいっぱいのアイワズライト、またあのマシロとハイバの物語に出会えるのは来年の…7月?かな先は長い。