I was stage gazer

星を追う

100パーセント富裕層向け映画 At the terrace テラスにて

もともと舞台でトロワグロというタイトルで上演された作品が映画になって気になってたので見に行った。とても面白い作品だったので感想を残しておきたいのとお勧めしたくて。

100%富裕層向け映画という謎のキャッチフレーズがついているけどある屋敷で行われたパーティーの終わり。残った参加者たちがテラスでお互いに探り合いながら取り留めない(?)会話をする、というだけの作品なんだけどすごく面白くてこれは舞台も見たかったなと思ってしまった。舞台を見るようになって映画を見ると自分の見たい視点で作品を見られない事、視線が固定されてしまう事にちょっとストレスを感じてしまう様になったんだけど、元々が舞台の作品だからか、視点の動きみたいな事も映像作品としてはストレスを感じないで見られた事もすごく良かった。

あと舞台版と同じキャストで演じられているのだけど、皆さん本当に素晴らしい役者さんだなというか視線の動かし方ひとつひとつがとても好きで、視線の動かし方で感情の動き、揺れが分かるのがとても好きだった。語られなくても分かる感情の揺れ。それぞれに腹に抱えたものがありがならそれを必死に隠して取り繕って会話をしてたまにそれが破綻してしまって、また何事もなかったかの様に振舞ってとそれの繰り返しなんだけど一箇所が綻びるとどんどん立て直せなくなるというか危ういバランスの上で成り立ってたものがどんどんぼろぼろ崩れていく感じもとても面白かったし隠していたものをどんどんむき出しにしていく感じとか。もう取り繕う必要ないなって感じでがんがんいっちゃう。ん?って引っかっかってしまった一言とか、あれ?と思った事がどんどん露わになっていくところとかあーやっぱりそうなのかー!というのもあるんだけどラストが本当に面白いくてお互いの腹の中を探り合う様なやりとりに最初はクスクス笑うだけだったんだけど最後は爆笑してしまった。女性同士のやり取りというか全体的にヒリヒリするようなやり取りの多い作品なんだけどそういうのも含めて笑ってしまうし本当に面白い…。

ネタバレは多分面白くないと思うからネタバレは避けるけどとにかく二の腕が美しい映画で二の腕を愛でる100%富裕層向け映画としてもいいのではと思うくらい二の腕が美しい…

公開されてる劇場が少ない&公開期間が短くて勿体無いなと思うくらい面白い映画なので是非機会があれば見てほしい

attheterrace.com