I was stage gazer

星を追う

〜崩壊シリーズ〜 リメンバーミー

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あらすじ

史上最低最悪の公演「九条丸家の殺人事件」から1年…劇団「荻窪遊々演劇社」の舞台監督の杏里は子供を授かり、恋人である座長の栗須は結婚を決意する。しかし、杏里の父親が猛反対。「劇団員風情に、娘をやれるか!」と怒鳴られ、なんとか説得をするが〝結婚の条件〟を突きつけられる。

「俺を泣かせてみろ!」

1年ぶりに再会したかつてのメンバー。父親を泣かすために始まった芝居は、新たなる崩壊の始まり…!?

推しの共演者枠(?)で見てきた!1作目の九条丸家の殺人事件は村井さんが見に行って面白かったって褒めていて気になって、あと彩吹さんも味方さんも見たかったから。続編だけどこれだけ見てもすごく面白かった。むしろ1作目の九条丸家の殺人事件ってどういうお話だったのか気になる。1作目は元々イギリスのコメディで2作目が完全オリジナルなんだなー。ドタバタコメディで本当に面白かった!でも本当に何も後に残らない感じ。劇団のお話だから劇中劇があるのも好き。素晴らしい役者さんたちが”大根役者”を演じるというメタい感じ(言いたいだけ)作品中の演じる役と演じる役が演じる役がさらにあるのって頭混乱しちゃいそうなというかその演じ分けがすごく面白いんだけど役の上に役を被るみたいな事が、それってすごく難しいんだろうなと思うんだけどそこをさらっと見せてくれるから何も考えずに面白いなって笑えるんだろうな〜って本当にすごく笑ったし面白かった。

何度もリピートして見たい〜って感じの作品ではないのかなと思ったからとりあえずいろんな人が1回ずつでも見てくれればいのでは。本当にすごく面白かった。みんな登場人物たちが憎めない人たちだっていうのも凄くいい。個人的にイチオシはクリスティーヌ。お話も”崩壊”してるけどセットも崩壊する。自分たちの劇団がお遊びである事をわかっててそれを良しとしてる劇団絶対いやだなって思ったけど(笑)、荻窪遊々演劇社はそれでいいんだろうなって気がした。

アフタートークで彩吹さん演じる愛さんと味方さん演じる大宮の共通点が”気絶キャラ”だという事で彩吹さんが味方さんに気絶の仕方を伝授した、とか彩吹さんが所作の先生みたいに細かく指導していたというお話が面白かった。こだわりの気絶。

場をつなぐために踊りまくる看場、場をつなぐために踊るのに苦労する看場と引き換えにめっちキレキッレにパラパラを踊る大宮も面白かった。白い粉を万能薬として持ち歩いている出水さんとかとにかく見せちゃいけないシーンにめっちゃ出る杏里さんとかあの雰囲気がすごく面白い城山とか本当にみんな面白いし、2つのシーンが同時進行するのも面白かった。あとやっぱり鳥場がずるいと思った。前半音響スタッフとしてほとんど上部にある音響ブースにいるんだけど大宮が気絶してから代役として舞台に降りてきた時の場のかき回しっぷり、お話の回し方が本当に良かった。もちろんクリスティーヌも!見てない人にもうまく伝わるようには感想書けないけど本当に終わった後に何も残らないけど楽しいなー!ってすっきり笑える作品は面白い。人を笑わせる事って難しいと思うんだけど人を悪く言ったりとか馬鹿にしたりして笑わせようとするところがなくて本当にただの楽しめるのは良いなと思ったし何よりみんな一生懸命でちょっと方向間違ってる人もいるけどそこが本当に良かったのかなと思った。また荻窪遊々演劇社が見たい!

1作目を見た人ならあのチラシのあの感じでも伝わると思うけど初めて見る人にはあのチラシの感じで思う作品のイメージと実際が全然違うんじゃないかな?と思った。現に私がそう思ったんだけど。相変わらず宣伝が下手だなー!ステージゲート!と思ったけどいい作品を作ってくれる制作会社だと思ってるので好きです。今年に入ってステージゲート製作の作品を見る機会が多くて制作会社推しかもしれない。