I was stage gazer

星を追う

スロウハイツの神様


www.caramelbox.com

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RENTのあと暇だな〜と思ってたら全力でお勧めされたので見てきた。千秋楽後の追加公演がなかったら見られてなかったから本当にいいタイミングだったし、本当に良い作品だった。

勧めたくれた方から『涙を数える』『TRUTH』を見せてもらった事があって凄く優しい物語の描き方をするなという印象で、映像で見て面白いとは思ったけどきっと生で見た方がもっと良いなと思ったからこのタイミングで見られて良かった。

HPを覗いて見たらこんな一文が

"人が人を想う気持ち"をテーマに、"誰が観ても分かる""誰が観ても楽しめる"エンターテインメント作品を創り続けています。

なるほどなと思う人を傷つける表現をしないんだろうなと思う。

ハーフプライスチケットというものもあってふらっとお芝居見たいなと思ったときに気軽な気持ちで見られる良い劇団だな〜と思った。

ハーフプライスチケット(当日半額券)

公演当日の10:00から開演の1時間前まで、下記のチケットぴあで当日まで余ったお席を通常公演:3,500円でお求めいただけます。
【池袋】チケットポート池袋店(池袋パルコ店6階)
【渋谷】チケットポート渋谷店(渋谷109 2F)
【銀座】チケットポート銀座店(銀座ファイブ 1F)

 スロウハイツの神様は原作を読んだ事もなくて本当にただ勧められるがままに行ったんだけど伏線回収がとにかく気持ち良いお話だった。あれこれも伏線かー!っていう回収っぷり。あれなんだったろうな?が一切なくて凄くすっきりした。劇中に出てくる謎は全て解けたんじゃないだろうか。オープニングのダンスが凄く好きだった!

”スロウハイツ”はマンション?アパート?の名前でシェアハウスって言うとまたニュアンスがちょっと違うけどそこで暮らす人たちのお話。住人は全員クリエイターで”トキワ荘”みたいっていう台詞も出てくる。

RENT見たあとにまたこういうクリエイターが集合住宅にあつまるみたいなお話を見るの不思議だなと思ったし、創作者の葛藤みたいな部分も出てきてちょっとリンクさせて見てしまう部分もあったり。

お話は”想いあっているのにすれ違う心”みたいな両片思いみたいな話だった。とにかく伏線回収が気持ち良い…あとヨーヨーができないかのうが可愛い。

キャラメルボックスの劇団員の方以外には柿喰う客の玉置さんが出演されていてそれもちょっと気になって見に行ったんだけど拝見するのがエンドルフィンの後だったからすごいかのうが可愛くてほんわかした気持ちになれて良かったし、やっぱりいい役者さんだな〜と思った。今年拝見した虚仮威もエンドルフィンも何かこうなんとも言えないような気持ちにさせられる役を演じていたのを見たからなんかこう平凡(でもないけど)な闇がないって言われるような役を演じられているのが逆に新鮮だったし穏やかなのも良いなと思った。声を張り上げたりするような絶叫する役ばっかりで拝見してたな〜って。

あと良い人しか出てこないけど唯一の悪役の莉々亜ちゃんのわかり安い嫌味っぽさが登場してきてときからこいつ絶対引っ掻き回す役だ〜!ってなるのが良かったわかりやすい悪役!あと五十嵐くんというただスーという女の子の引き立て役でしかないみたいなか黒木さんというなんでもかんでも裏で手を引いてる全ての黒幕みたいなちょっと嫌な人たちが人間らしくていいな〜と思った。その分メインの人たちの”人の良さ”も際立つわけで。でも本当に”ちょっと嫌な人”っていう完全な嫌な人ではないから優しい世界。

あと考えさせられるなと思ったのが創作が実際の人間の行動に及ぼす影響について、劇中である小説に影響されて事件が起こってその小説を書いた小説家はマスコミからバッシングされて3年間筆を絶っていたっていう出来事があって創作が現実に及ぼす影響についてって創作者であればどこかで突き当たる問題なのかなとかそこに創作者の葛藤というか中の人(原作者)の自己投影を見たような気がして、作品を通して中の人が少し見えてくるのが好きで、別に本当に作品が現実に問題を起こしたわけではないと思うけど創作するってほんの少し今ある世界を変えてしまうかもしれない力を持つんだな〜と良い意味でも悪い意味でも。そんな事をぼんやり思った。

フラグ回収が本当に気持ちよくて一度見た後はその伏線を貼る部分が気になるはずと言われて確かにそこの細かいお芝居も見たかった。

RENT見るまでRENT以外の作品を自重していたけどすごく素直に良い作品だなと思えるものに出会えて良かった。これからもふらふら見に行こう。

 カテコで撮影オッケーだったので適当に撮った写真

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