I was stage gazer

星を追う

ミュージカルパジャマゲーム

未だに激推しミュージカルグランドホテルと同じ演出家さん(トム・サザーランド)が演出なので行ってきた。

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pajama-game.jp

誰かあらすじを簡潔に説明してほしい気がするけど、

・舞台はパジャマ工場

・相手役の新しい工場長は他所者(今年3人目)

・ヒロインは苦情係

・7セント半の賃上げを要求中だけどなかなか折り合いがつかない

・ヒロインと工場長はお互い一目惚れだったけど立場上付き合う訳にはって躊躇していたら強引にグイグイ来られて工場の従業員公認の仲にされた

・なかなかうまくいかない賃上げ要求にしびれを切らして強硬策に出るベイブ(ヒロイン)

・私がやりました!と正直に申告してクビ

・シド(工場長)との別れを決意するベイブ

・何とかして従業員の要求を通したい、ベイブとやり直したい困ったシドが社長の帳簿に目をつける

・決起集会(賃上げかストライキか)

・帳簿から不正発覚、賃上げ要求が通る

・カテコで結婚しました〜なシドとベイブ(こんな感じです)

 

7セント半の賃上げ要求さもなければストライキっていう社会派コメディっぽい。

1950年代のお話だから衣装がオールディーズ(古き良きアメリカ)っぽさあって可愛いかった!

あと舞台セットは固定が背面の工場の背景っぽいやつだけであとは全部可動式でキャストの方がぐるぐる回したり女子キャストがミシン台でフォーメーション作るのが最高に気持ちよかった気持ち良いというかああいう動きが大好き…

あと森にピクニックに行くシーンで背景の木のセットを全部パジャマで作ってるのも茶目っ気あって好きだった。

大体フラットな舞台だったんだけどシドの執務室のシーンは可動式の四角い台を使って高さの違うそれぞれを組み合わせて執務室っぽさ出すのとかそれが工場の施設になったりするのとか面白かった

シドとベイブの恋が中心なんだけどベイブの出番意外と少ないな?大丈夫か?ってなるくらい工場の社員たち一人一人の見せ場が多くて!みんなそれぞれどんなキャラクターなのかって分かる見せ方で群像劇ではない…?軍属劇なのかな…?ピクニックのシーンはほぼシドとベイブがデート中でいないから社員たち各々の見せ場って感じで縄跳びしたり高跳びしたり凄く可愛かったしこうやってちゃんと見せ場があるの良いな〜っていう気持ち。人物一人一人の描き方が丁寧だなぁという印象。

アクロバティックだったりする動きとかダンスも格好良いな〜ってなったんだけど足に二人三脚の紐つけたまま踊るのとかシドとベイブを取り囲んで椅子を使って踊る振り付けがめっちゃ良かった!あと秘密のバー(ジョーに聞いたが合言葉のバー)でのタンゴっぽい振り付け(なのかな?)とか男女組み合わせのカップルダンスみたいなのが結構多かった気がする男女同数だったし。タップダンスもどっかであったし振り付け良いな〜素敵だった。

歌が別に悪かったとかではなく曲よりも振り付けの方が好きというか印象に残る感じ。

リプライズというか同じ歌を別の人が歌うのが結構多くて良かった。

シド・ベイブ・チャーリーが三角関係なんだけどこの3人が同じ歌を歌うのも良き〜〜〜〜ってなった好き。

チャーリーがひたすら良いやつで…単にいいやつなのかと思ったらベイブが好きだったらしく(早く言えよ!!!!!)いや〜好きな女の幸せが俺の幸せとか言ってる場合じゃないからな????自分の幸せが1番だからな????彼には可愛い彼女見つかって欲しいね〜

よくある田舎の工場〜って感じの狭い範囲での人間関係がドロドロしてて地獄かよって感じもあったけど(工事内にカップル3組ぐらいいる・そのうち1組は不倫カップル)ベイブがシドと初めて出会ってすぐ恋に落ちるんだけどみんなすぐ噂する〜みたいな歌があってちょっと話したら好きなの?とか付き合ってるの?とか本当田舎は人の恋愛くらいしか娯楽がないの地獄…ってなっちゃった……近所の人が噂話してるとか…やだ…

まあそんな田舎で噂話が趣味の女とセンスの悪い男しかいないようなところで出会う知的なシカゴ生まれの男と(シカゴも田舎では?)苦情委員会で上層部に立ち向かう勇気のある強い女が出会うんですよ…

ピクニックでナイフ投げの男の被験者?になるベイブにシドが怒るんだけど本当に向こう見ずって感じじゃなくて危なっかしい…まあナイフ投げの男を信用しているから(名前忘れた)でも丸い板に縛り付けられてぐるぐる回されるのつらくないのかな…

シドの格好良さとプレッツの下半身緩すぎる問題とナイフ投げのヤキモチ焼きの男とチャーリーは優しすぎたんだな…ベイブには少し強引な男の方が良かったんだな…と(田舎の男ろくな奴がいない)

まあ噂好きの女子ーズめっちゃ可愛くてストライキの一環でノロノロ作戦を実行する時の喋り方もスローになる感じとかタバコもスパスパ吸っちゃうようなはすっぱ感(古い)のある女子ーズ本当一人一人個性的で可愛かった!スカートの下にちゃんとパニエ?か何か履いてて裾持って踊るの本当に可愛かった〜ドレスも可愛いしお着替え多くてテンション上がる。

あと女子ーズはミシン台のフォーメーションの作り方が本当凄くて斜めに二列からの横一列そっからまた斜め二列に戻るのとか丸くなって時間管理担当のナイフ投げの男を囲むのとか。フォーメーションの美しさは本当凄かったあれは良いものですね…!!!!

社長さんが明らかに悪い奴で笑ってしまったんだけど(二重帳簿を持ってて役員には従業員の賃上げしたって報告してた)工場長ってそんなに権限あるんですねというかシドがただのいい男すぎて(でもベイブを解雇したりするから失敗もしてる)

あと北翔さんて退団したばかりなのにそんなすぐキスシーンのある役で大丈夫???ってちょっと心配になったのと二幕明けと最後のカテコでの服装がえっちすぎて心配になった(二幕明けはつなぎ?からの見せブラ+すけすけの黒い服、カテコは彼シャツ上だけ)

カテコでパジャマ着て出てくる女子ーズもめっちゃ可愛かったんだけどなぜか男性キャストが半ズボン履いてる人たちのおみ脚がすごく綺麗(つるつる)で気になった。

中劇場の使い方というかなるほどこういう風に見せるのかというのが面白かった!前は大劇場で見たから、中劇場はこう使うんだというのが面白かった〜劇場に備え付けの幕じゃなくてセットとしての幕を用意して使ってたのも面白かったなこだわりだな〜使ってる布が洋服の切れ端を使ってますみたいなので可愛かった

演出目当てで行ったからあんまり個々のキャストの感想とかは特にというか…ただ全体的に可愛かったな〜っていうのと一人一人の描写が本当に細かい。別の作品だけど海外の演出家さんにモブ(本役じゃない時)でもちゃんと役の設定を自分で考えてプレゼンしてこいって言われた話を思い出した。何かそういう演じてる役者さんの自主性というか一人一人が役を作り込んでいる感じがすごく素敵だった!

振付ニック・ウィンストン(Nick Winston)
現在、ロンドンミュージカル界で、トップ10に入る振付家として注目を集める。

紹介文がすごい。(本当にすごい人だと思う)

ハッピー明るいミュージカルなのに社会的なテーマを内包していて(賃上げ要求)とても良い作品だと思ったんだけどなんかこう全体的に……(好みの問題)演出も面白かったし振り付け好きだな〜と思ったんだけど曲があんまり印象に残らなかったからなのかな…?お芝居はキャッチボールだから舞台の上から投げられるものをちゃんと受け止めようという気持ちが大事という事を教わったんだけどそれがうまく実践できていなかったので反省……