I was stage gazer

星を追う

星組スカーレットピンパーネル

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去年梅芸版のスカーレットピンパーネルを見てスカピン!楽しい!となっていたところにヅカでもやるよ〜と聞いて軽率に見に行きたくなったけどチケット取りを迷っていたら売り切れてしまって見に行けるか不安に思ってたけど色々と心が疲弊していたタイミングで当日券狙いで行ってきて立ち見で見たけど宝塚の福利厚生の手厚さに感動した。心が疲れてる時は沁みるなあと思った。立ち見だけどあのお値段で見れていいもんじゃない…何というコスパの良さ…ひたすら福利厚生の厚さに感動した。劇場のスタッフさんも細かい気遣いしてくれてとても良いなぁってなる…別に普段非人道的な扱いをされている訳ではない…。

見た人にしか伝わらない感想というかあらすじもすっ飛ばして感想だけ

グランドホテルと同じく梅芸版を先に見ているから演出が違う!となる部分も多かったのだけどスカーレットピンパーネルは特に顕著だったのが、梅芸版ではスカピン団と呼ばれていた様にスカーレットピンパーネルは組織の名称の様なイメージだったのだけどヅカではスカーレットピンパーネル、という個人なのかなと思った。グループの名称ではない。まずパーシーが既にスカーレットピンパーネルとしての活動をしてた、ってところからお話が始まるからかもしれないけど。人数も多い…?あと個人名があまり出てこないというかデュハースト以外誰が誰だったかな…?という気がこれは私がキャストを把握していないせいもあるもしれないけど、トップを立てる構図、がやっぱり宝塚だなと思ったり。

マルグリットとパーシーのすれ違いはもう相変わらずちゃんと話して!!と思ったしもう完全に冷めてしまったところからの愛を取り戻すくだりは面白い完全に少女漫画のやつ!船の上でもう一度結婚式を…!最高のハッピーエンドだ!アルマンには恋人がいるせいかだいぶしっかりした子なのが残念というかアホの子アルマン(個人の意見です)がすごく好きだったから…。違いの話は置いといてというかマルグリットも随分大人しいというか気は強いんだけど剣を取って戦ったりするような人ではなかった…†

でもマルグリット役の綺咲さんすごく美しくて気品があるというか、高貴な美しさ。ルイシャルルがいるせいかこの人のマリーアントワネットが見たいと思ってしまったそんなイメージ。紅さんのパーシーのアホパーシーっぷりと切れ者のパーシー、グラパンのコミカルさの切り替えがとても良かった!アホパーシーは本当に良いものです。二役演じ分けてるいるような感覚で見てしまうのが楽しい。ショーヴランは相変わらず可哀想な人で…というか中間管理職だし上司からの圧力すごいしかつての恋人に全然愛してなかった!って二度振られるの可哀想だからやめてあげて…でもアルマンからそんなに毛嫌いされている様子がなくて良かったね?

ショーヴランの歌はやっぱり好きだなというかスカピンの一番好きなところはこの曲なのかもしれないと見ながら思ったり。聞いててとても楽しい。ストーリー的には勧善懲悪ものだなというか個人的には拗れに拗れたパーシーとマルグリットのまるっと収まる感がもっと何かあってもいいかな!?とかショーヴラン可哀想じゃん!!!!!と闇落ちロベピエが恐ろしい

(1789は革命側から描いたお話なので後のロペスピエールが独裁者になる事が恐ろしい)

ロベスピエール役のななみひろきさんめっちゃお顔が好きです…もうちょっと他の役も見てみたい…もうひたすら何あのクールビューティー大好きです…と思いながら見ていた。あの冷たい視線が堪らない…

スカピン団のお名前とお顔を一致させたいからスカピンはもう1回見る予定を入れたい…あの男役の方がずらっと横並びになる感じすごく眼福ですね…??最高かよ…あと恋愛の要素が強いというかアルマンとマリーが恋人同士なのも、フォクシーに恋人が(助けた貴族の子かな?)がいたりするのが恋愛要素推してくるなと思った所以かな。

宝塚版で面白いなと思ったのはやっぱり宝塚ならではの演出というか宝塚で強みになるのってやっぱり人なんだな〜というか大人数での群舞の見せ方というか人を使った演出が映えるからセットがわりと簡素(というほどでもないけど)になるのだなと思ったところが面白かった。人の動きをどう見せるか、に重きを置いているんだなと当たり前だろ思うけど宝塚初心者はそこが面白いと…。東宝版とか梅芸版に比べるとセットが?ってなる疑問が解決できて良かった(自分の中で)決して簡素なわけではないけどセットの作り方の違い、というか。でも衣装のクオリティというかあの人数分の衣装を用意というか細かい造りまで本当に美しいの宝塚すごい…

 

1番好きだったのは1幕終わりでのウェールズ公に招かれた舞踏会のシーン!前方にイギリス貴族たちがずらっと並んで華やか!なのと後ろの方にはロペピエ率いるジャコバン党員が並んでいて真っ黒!のこの対比がすごく堪らなかった…!!!華美さを否定する革命軍とどこまでも派手に!華やかに!ってなっていくスカピン団の対比。喜劇なんだけど革命軍側から見ると悲劇で、というかどこまでも革命軍がアホとして描かれるからドウシテコウナッタ感が強い理想を掲げて革命を起こしたはずなのに…1789とかレミゼで描かれる革命の結末が…と思うと同時代を描いた作品が多いの面白い…日本で言うと戦国時代…いや新撰組かな?幕末かな?と言う気持ちで見てしまう。

パーシーがひとかけらの勇気で歌う欺瞞と不正を正すために起こした革命の結末がこんな事にとなるのはとても哀しく思える。パーシーの言うとつくに、って外国の事なんだな(今更)パーシーが選んだ結末で血で血を洗う結末にはならないのかは疑問なんだけど結局革命ってなんだったのだろうな…とフランス史について考えてしまった。

あとパーシーとマルグリットの結婚式のシーンで参列者というか教会の人々?、が膝を折っていくのが好きだったショーヴランの"君はどこに"の時の演出…!梅芸版ではすっごくシンプルにショーヴランだけが居て歌う演出だったはず…梅芸版は結構歌を聴かせるためかスポットライト当たるだけであとは素舞台みたいな演出もところどころあった気がしてそれぞれで歌!って感じでめちゃくちゃ良かったのだけど。このヅカでの演出もとても好きだった。あとマルグリットがコメディフランスで歌うシーンが結婚前と結婚後でリプライズの様で。あの観客の数も宝塚ならではだなと思ったのがとても良かった。梅芸版ではマルグリットが娼婦になったり剣を持って戦ったりするすごく強い女性なんだけど宝塚版は守られる様な女性ではあるけれど自分の信念はまげないという感じの…!とても高貴なマルグリット。

 

ルイ・シャルル

アルマンがアホの子じゃなくなった分を一挙に背負うルイ・シャルル…不幸な子供。父と母の話をするルイ・シャルルは泣けるしパーシーとの関係もとても良い。あの!ルイ・シャルルがと感慨深くなってしまう…(1789のせい)あとルイ・シャルルとても美しいお顔立ちをしていて…高貴だしめちゃくちゃ美しい…まだ新人の方のようなのでこれからが楽しみ…

 

スカピンはスカピン団のイケメンが楽しみ〜ヅカのイケメン!と思って見に行ったらうっかりロベピエとルイ・シャルルのビジュアルが好みすぎるあまりに意外なところに落ちてしまった。とりあえずスカピン団のイケメンを堪能するためにもう一度当日券チャレンジする…

ものすごく個人的な意見としてトップのお二人に距離感を感じたというかそれこそパーシーとマルグリットだからいいのかもしれないけど仮面夫婦感というかこれまで見た方たちとまたちょっと違うなという気がしてお披露目公演でもあったからかな…とにかくスカピン楽しいー!ってなって輸入盤も08’星組版も購入した!スカピン楽しい!